図案師

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2003年12月

書画というのは面白いんですよね。今の自分が鏡に映したようにして見えるんです。

日記と同じようなもんですね。去年、自分が書いていたものを今になって読むと恥ずかしいみたいな。しかも絵画ならばいくらでも描き足せるし削れるけど、書画って修正できないじゃないですか。

ものの数秒でその時の自分が紙にのってしまう。

このスリルがたまりませんね。このへんも荒びなんですね。

滲みがバッチシ決まったりして筆を意のままに運ぶことができた時、自分を哀れんでしまいます。ここが限界なのか…と。

一方、筆が全く思いの通りに動かなかったり墨が自分の意図するところへ延びなかったりすると、今の自分が見えたことにニヤっと笑みを浮かべたりするんです。


2003年11月

私の雅号「荒斎」にある【荒】という文字。
「荒び(すさび)」と読みます。荒びとは辞書には、「心が或る方向にいよいよ進むこと、物事の勢いに乗ずること、心のおもむくままにする慰みのわざ」とあります。

これを荒斎流に解釈すると、「成ることを哀れみ、成らぬことを安んずる」となります。つまり、全てが順風満帆にうまくいっている自分を哀れんで、物事が成就せず失墜を繰り返している自分に満足する。どういうことかというと、調子の良いときっていうのは視界が狭くなるんです。

他人と自分を比べることをしませんよね。逆に調子の悪いときっていうのは他が気になってしょうがないんです。「アイツは良いよなぁ…」って。

人間ってそんなもんですよね。何をどう頑張っても自分以上のモノにはならないし、自分以下のモノにもならないってことですかね。まぁ、結局は坐り続けるしかないですが。

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